入居者活動レポート③【SHARE TRAX 宮崎台・TRAX Rental Space】

こんにちは、シェアトラックス宮崎台運営局です。
今回はSHARE TRAX 宮崎台で活動する入居者さまの活動をレポートしたいと思います。

シェアトラックス宮崎台にはシェアハウスと別の出入口になっている施設TRAX Rental Space(トラックスレンタルスペース)が併設されており、外部利用だけでなく、入居者が無料で使える仕組みがあり、入居者の住み開きイベントスペースとして利用されております。

◆主催者紹介

宮本 育夢
SHARE TRAX宮崎台へ入居のタイミングで株式会社Hugmuを創業。
社会での生きづらさを感じている人たちが自分の個性や特徴を生かして夢を持って活躍できる場所を創りたいと考えて発足。LP制作・デジタルマーケティング、発達障害グレーゾーン支援、商品開発(設計およびモックアップ試作)等を手掛ける。

◆開催目的

会社設立から初の発達障害グレーゾーンに焦点を当てた専門性の高い会を開催しました。
今までは、アートやピラティスを通して発達障害を理解するというアプローチをしていましたが、今回は発達障害そのものを直接取り扱い理解を深めました。

株式会社Hugmuでは一般的に自助会といわれているものをGrayFulと呼んでいます。
発達障害グレーゾーンを個性として捉えてカラフルに輝くものにしたいという願いから生まれたグレーゾーンのGrayとカラフルのFulを合わせた造語です。
色々な個性を持った人と意見交換することで自分を見つけ、相手を知り、その上でどのように力を合わせるかを一緒に考える場を提供する目的で開催しました。

◆開催内容

当日は、発達障害グレーゾーンかどうかに関係なく「より活用できる能力」や「自分らしさで魅了すること」を見つけ、それぞれの個性を活かすために自己理解を深めました。

①傾向チェックテスト

参加者の皆さんに約20問の質問に答えてもらいそれぞれの思考や行動の傾向を把握しました。
質問はADHD,ASD,定型のそれぞれに関連するものを用意しました。
終了後にスタッフが集計し、似たような回答をした人でグループを作り、自己紹介の後で実施したグループワークで活用しました。

②自己紹介

コミュニケーションの心地よさ、楽しさを体験してほしいと特別支援学校の先生が考案されたトーキングゲーム(傾聴と自己開示) のカードから9枚を選び参加者に質問し、自分のプロフィールに回答してもらい、発表し自分をみんなに知ってもらうことで自己紹介もできるワークをしました。
このワークを通して、自分を知ることは、相手を知ることにつながっていく事を体感できました。

③グループワーク

20問の質問の結果から、似た傾向にある人でグループを作り、自分たちの共通の得意、不得意や特性を出し合ってもらいました。
その後グループごとに発表し、思考の仕方に大きな違いがある事が明確になり、その違いを否定するのではなく、理解を深めていく事の楽しさを参加者全員で体験することができました。

④アートワーク

今後はADHD, ASD,定型をごちゃまぜにしたグループを作り、アートワークを実施しました。

【手順】
①大きな1枚の画用紙を8等分に折り、そこに1人ずつ順番にぐるぐると線を書き、その画用紙を本のように折る。
②描いた線からイマジネーションを膨らませて1人1ページずつ順番に絵を描いていく。
③前に描いた人の絵を見ながらストーリーを考え、また次の人がストーリーを繋げて完成させていく。

どのグループも迷い悩みながらも、独自のイマジネーションを膨らませて絵を描いていき、完成したものは意外と一つのストーリーになりました。
なぜか、どのグループも海やエネルギーなど地球に関することがストーリーのテーマとなりました。

このアートワークを通して、世界にはいろんな人たちがいて、その違いを知り、理解し、協力し助け合っていく事で1人では想像もできなかったような素晴らしい事が実現できるのではないかと感じました。

◆主催者の想い

今回はADHD,ASD,定型に分けてしまいますが、人々は皆、グラデーションのように傾向があります。「ADHDでもあるし、ASD要素もある。定型だけどADHD要素もあったりする。」
ひとりとして同じではないです。
だから面白くて、力を合わせるとものすごいことが起きるのではないかと思います。
主催側もまだ分からないことも多いので、イベントはみんなで作り上げていきたいと考えております。
今回も、想定外のことが多くてみんなでイベントを作り上げている実感があり有り難かったです。
今後も、正解はない中で、「こうやればうまくいくかも!?」を一緒に見つけていきたいです。

◆イベント振り返り、今後について

会社が始まってから、初めて発達障害そのものを真剣に取り扱いました。
参加者の知識はバラバラだし、ADHDだと思っていたけど、ASDの方が強いかもしれないという人もいました。
Hugmuに関わることで正しい知識が得られた、自己理解が進んだと言っていただけたことが嬉しかったです。
一方で、発達障害と定型発達(発達障害傾向にない人)を分けてしまうのも、また本望ではない感覚がありました。

定型発達の人の話を聞いている時に、発達障害傾向にある人が「そんなふうに感じているんだ!?」と驚いた場面が多々ありました。
定型発達の人はそれが普通だと思って発言しているので、好奇の目でみられることに違和感を感じます。だけどそれは、普段、発達障害傾向にある人が感じている違和感を同じです。
そんな違和感を知って欲しいという思いもありつつ、定型発達の人にあえて負荷をかけるのは違うのではないか。そんな葛藤と気づきがある会になりました。

株式会社Hugmuでは2024年からさらに発達障害グレーゾーンについて取り上げて、生きづらさとどう戦うのか、定型発達の人との共存はどのようにすべきかなど、より踏み込んだことをイベントを通して考えていきたいと考えております。
また、発達障害に関係なく、生きづらさを感じている人の拠り所になれるような場を提供していきますので気になった方はお気軽にご連絡ください。

◆SHARE TRAX 宮崎台について

SHARE TRAX 宮崎台は77人規模のシェアハウス。大きなコミュニティの中で、時には交流を楽しみ、時には1人の時間をゆったりと過ごせる。1つのお家に居ながら様々な過ごし方ができる。そんな空間を目指します。

◆TRAX Rental Spece(トラックスレンタルスペース)について

TRAX Rental Spaceはシェアトラックス宮崎台に隣接する独立した出入口のレンタルスペースです。一般の方も料金を押原頂ければご利用可能です。シェアトラックス宮崎台の入居者さまには事前予約制にて無料提供し、活動を応援しております。
(諸条件ございますので詳しくはお気軽にお問い合わせください。)

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